化粧品メーカーに響く提案術|原料の価値を伝える方法

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もしあなたが今、「スペックシートを配るだけ」のマーケティングや、「展示会で名刺は集まるが、なかなか成約に繋がらない」という状況で立ち止まっているのであれば、この記事は少しお役に立てるかもしれません。

BtoBの化粧品原料マーケティングにおいて、「高機能な原料なのに、最後は価格で比べられてしまう」という悩みは非常に多く聞かれます。

私たちファーストテンプルは、主にBtoC(消費者向け)のコスメブランドをご支援していますが、その根底にあるのは「素晴らしい製品に込められた『熱い想い』が、ノウハウ不足で届かない」という状況を変えたいという強い願いです。

BtoBであれBtoCであれ、優れた技術や開発ストーリーが、届くべき人に届かずに埋もれていく状況は、私たちが最も解決したい課題そのものなのです。

なぜ高機能な化粧品原料が「価格競争」に陥るのか?

なぜ、高機能な原料を提案しているにもかかわらず、BtoBのプロモーションは「消耗戦」になりがちなのでしょうか。

私たちがBtoC支援の現場で得た教訓の一つに、「差別化なき戦い」の厳しさがあります。資本力のある大手企業と同じ土俵、つまり「スペックの比較」だけで戦おうとすると、リソースの消耗戦に陥りがちです。これは、化粧品業界のBtoBマーケティングにもそのまま当てはまると考えています。

課題1:「高機能・高品質」を並べるだけでは、開発者の心は動かない

顧客である化粧品メーカーの開発者や商品企画担当者は、もちろん「高機能・高品質」な原料を求めています。

しかし、彼らが本当に知りたいのは、スペックの羅列だけではないかもしれません。彼らが探しているのは、「その原料を使って、どんなユニークな(そして売れる)商品が作れるのか?」という、未来のアイデアや処方のヒントではないでしょうか。

課題2:「展示会で名刺を集める」だけでは、”その他大勢”から抜け出せない

展示会への出展は、多くの潜在顧客と名刺交換ができる重要な機会です。しかし、そこで「スペックシート」をお渡しするだけの受動的な関係性に留まっていては、競合他社との明確な違いを打ち出すことは難しいかもしれません。

「機能は良いけれど、価格が…」と、結局は価格競争のテーブルに乗せられてしまうケースは少なくないのです。

BtoCの成功法則を応用。価格競争を脱却する2つの視点

私たちは、この状況を打開する鍵が、BtoCの成功法則を応用した「視点の転換」にあると考えています。

私たちが過去に100億円規模のブランド支援に携わった際や、あるD2Cブランドで半年で約20万人の新規購入者を獲得した際も、その根幹には2つのシンプルな思考法がありました。

視点1:あなたの「本当の顧客」は誰ですか?

私たちはかつて、あるドラッグストアコスメのブランド支援において、成功の鍵を握る最重要顧客を、最終消費者だけでなく、棚の決定権を持つ「流通バイヤー」であると再定義しました。

これはまさにBtoB戦略です。消費者にいくら話題でも、バイヤーに響かなければ商品は店頭に並びません。このバイヤーの意思決定に響くためのBtoBマーケティング戦略を優先したことが、事業の急速な成長に大きく貢献しました。

BtoB原料マーケティングへの応用

あなたの顧客(化粧品メーカー)においても、意思決定者は一人ではありません。

  • 購買担当者(コスト・納期・安定供給を重視)
  • 処方開発の研究者(技術的実現性・安定性・新規性を重視)
  • 商品企画担当者(コンセプトの魅力・ストーリー性・差別化要因を重視)

これらすべての「本当の顧客」の急所を見抜き、それぞれに最適化された「刺さる価値」を届けるアプローチが求められます。

視点2:顧客の「本音」に応え、「ポジティブな未来」を提示する

別のD2Cヘアケアブランド支援では、白髪ケア商品の訴求として業界の常識だった「悩みを煽るネガティブな訴求」が、実はターゲット顧客の「本音(=ネガティブな広告自体に嫌悪感を抱いている)」とズレていることを突き止めました。

私たちはその訴求案を却下し、「悩みを心地よく解決し、ポジティブな未来を手に入れる」という全く新しいメッセージを提案。結果、市場から熱狂的な支持を得ることに成功しました。

BtoB原料マーケティングへの応用

顧客(開発者・企画者)の本音は、「スペックが知りたい」だけではありません。

単なる機能(スペック)ではなく、その原料の「開発ストーリー」や、「この原料を採用することで可能になる新しい商品コンセプト(=ポジティブな未来)」を提示することが、価格競争を超えた最強の差別化になります。

明日から、あなたのチームで試せる「最初の一歩」

とはいえ、リソースが限られている中で、どう実践すればよいのでしょうか。まずは、今ある「資産」を活用した、小さな一歩から始めてみてください。

ワーク:あなたの原料の「価値」を3つの視点で翻訳してみる

  • 対:購買担当者 → 安定供給や物流面でのコストメリット
  • 対:処方開発者 → 応用のしやすさ・ユニークなデータ・開発秘話
  • 対:商品企画者 → コンセプト提案・SDGs貢献・地域性ストーリー

アクション:眠っている「技術資料」をAIで「動画」にしてみる

専門的な技術資料や研究データをAIツール(例:Vrew)に入力し、短時間で開発者向けの動画を制作する。まずは1本、ターゲットの開発担当者にメールで送ってみましょう。

「開発ストーリー」を届ける戦略で、スペック比較の消耗戦から抜け出しませんか?

BtoBの化粧品原料マーケティングは、顧客の成功を支援する「価値提案」です。

私たちファーストテンプルは、BtoB・BtoCを問わず、製品に込められた「開発ストーリー」こそが最強の差別化要因だと信じています。

もし、そのストーリーの届け方に迷うなら、私たちは「かけこみ寺」のような存在として、あなたの伴走パートナーになれるかもしれません。

「スペックシート」から「価値提案」へ。

あなたの原料が持つストーリーを翻訳し、開発者や企画担当者の心を動かす戦略を一緒に考えてみませんか?

モヤモヤ悩んでないで、まずはお気軽にご相談下さい。

「今のままではうまくいかない。。」「なんとかしたいけどどうしたらいいかわからない」等お気軽にご相談下さい。
無料相談したい内容をご記載の上ご連絡を下さい。担当者より2〜3営業日以内に返答致します。まずは一度お話を聞かせて下さい。

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