「インフルエンサーにギフティングをしても、どうも投稿がPRっぽくなってしまう…」
「多額の費用をかけてPRを依頼したのに、期待したほどの売上や認知に繋がらない…」
もし、あなたが今、インフルエンサーマーケティングの成果に伸び悩み、このような課題を感じているのであれば、その原因はあなたの努力不足や依頼文の巧拙にあるのではありません。
実は、その課題には見落とされがちな本質的な原因があります。私たちも過去、クライアントの「この商品で世の中を良くしたい」という熱い想いが詰まった製品が、世の中の”当たり前”の戦い方の中で埋もれていくのを、何度も目の当たりにしてきました。
その苦しみを知っているからこそ、お伝えしたいことがあります。成功の鍵は「依頼文の改善」という戦術論ではなく、その一歩手前にある「誰と組むべきか」というパートナー選定の”視点”そのものにあるのです。
なぜコスメブランドのインフルエンサー施策は失敗するのか？
なぜ、多額の費用を投じてもインフルエンサー施策は期待した成果に繋がらないのでしょうか。それは、多くの企業が知らず知らずのうちに、資本力のある大手と同じ土俵で戦う「消耗戦」に足を踏み入れているからです。
私たちには、過去の痛恨の経験があります。限られたご予算のクライアント様に対し、潤沢な資本を前提とした「当たり前のマーケティング」を提案してしまい、結果的に大手との消耗戦に巻き込み、撤退に追い込んでしまったのです。 このクライアント様への申し訳ない気持ちは、今も私たちのサービスの原点となっています。
この失敗から学んだ、多くの担当者が陥りがちな2つの「思考のワナ」を解説します。
失敗パターン1：「フォロワー数至上主義」のワナ
インフルエンサー選定において、最も分かりやすい指標が「フォロワー数」です。しかし、この数字の魔力に囚われてしまうと、本質を見失うことになりかねません。
例えば、フォロワーが5万人のインフルエンサーAと、10万人のインフルエンサーBがいるとします。一見、Bさんの方が影響力が大きいように見えますが、その実態はどうでしょうか。
インフルエンサーA: フォロワー5万人、アクティブ率80.24%、フォロワーの93.31%が女性で、72.16%が「服/シューズ/ハンドバッグ/アクセサリ」に興味がある。
インフルエンサーB: フォロワー10万人、アクティブ率41.29%、フォロワーの86.07%が男性で、「服/シューズ/ハンドバッグ/アクセサリ」への興味は30.01%。
もしあなたが20代女性向けのアパレル商材をPRしたい場合、本当にアプローチすべきはどちらのインフルエンサーでしょうか。答えは明白です。フォロワーの「数」という表面的な指標だけで判断し、その裏にある「フォロワーの質」を見過ごしてしまうと、せっかくの施策も砂漠に水を撒くような結果に終わってしまいます。
失敗パターン2：「完璧な指示書」という幻想
「ブランドの世界観を守りたい」「商品の魅力を正確に伝えてほしい」。そう願うあまり、インフルエンサーに渡すオリエンシート（指示書）が、日に日に細かくなってはいないでしょうか。
「このハッシュタグを必ず5つ付けてください」
「この文言を必ずキャプションに入れてください」
「写真は、この角度からこのように撮影してください」
しかし、クリエイティビティをコントロールしようとするこの行為こそが、インフルエンサー自身の言葉や熱量を奪い、「やらされ感」のある画一的なコンテンツを生み出す最大の原因となります。彼らは広告塔ではなく、自身のコミュニティを持つ”表現者”なのです。
『Creatorスカウト』：特定のペルソナに影響力を持つインフルエンサーをデータに基づいて探し出し、直接アプローチすることで、無駄のない効果的な施策を実現します。
成功の鍵は「フォロワーの質」とブランドの「想い」を託すこと
では、どうすればこの状況を打破できるのでしょうか。私たちが提唱する成功の鍵は、非常にシンプルです。
それは、「フォロワーの『数』ではなく『質』をデータで見抜き、ブランドの熱狂的なファンを育む力を持つ、真のパートナーを選定すること」です。
そして、選んだパートナーを信頼し、細かな指示書ではなくブランドの「想い」そのものを託すこと。これこそが、ユーザーの心を動かし、自然発生的なUGC（ユーザー生成コンテンツ）を生み出すための、唯一の道筋だと考えています。
D2Cヘアケアブランドを成功に導いた「熱狂の種」
私たちがこの結論に至ったのは、机上の空論ではありません。数々の失敗と成功の実体験に基づいています。
以前、私たちはあるD2Cヘアケアブランドの立ち上げをご支援しました。当時、白髪ケア商品の訴求は「悩み」や「コンプレックス」を煽るネガティブなものが効果的、というのが業界の定説でした。
しかし、私たちはその”当たり前”に「NO」を突きつけました。なぜなら、実際にターゲットとなるお客様の声を深くヒアリングすると、そのネガティブな訴求自体に嫌悪感を抱いていることが分かったからです。お客様の隠された本音は「ポジティブな気持ちで、この悩みを解決したい」でした。
私たちは、社内で推奨されていたネガティブ訴求案をすべて却下し、「悩みを心地よく解決し、ポジティブな未来を手に入れる」という全く新しいコンセプトを提案しました。
そして、インフルエンサーの方々にも、細かい投稿内容の指示は一切しませんでした。ただひたすらに、このブランドが生まれた背景、お客様の本音、そして私たちが届けたいポジティブな未来像について、私たちの言葉で熱く語り続けたのです。
結果、私たちの想いを受け取ったインフルエンサーの方々は、それぞれの言葉とクリエイティビティで、驚くほど熱量の高い、心からの投稿を生み出してくれました。その熱はフォロワーに確実に伝播し、市場から熱狂的に受け入れられ、ローンチ後わずか6ヶ月で約20万人の購入者を獲得するという大きな成果に繋がったのです。
この経験は、私たちに教えてくれました。インフルエンサーに渡すべきは「完璧な指示書」ではなく、「熱狂の種」なのだと。
データで実現するインフルエンサー選定の2ステップ
哲学に納得していただいたところで、具体的な解決策をご紹介します。私たちが提供する「Creatorスカウト」は、まさにこの「データに基づいた選定」と「熱狂の種を渡す」ための思想から生まれたサービスです。
その課題解決ロジックは、大きく2つのステップに分かれます。
ステップ1：AIで「フォロワーの質」を徹底的に可視化する
「Creatorスカウト」では、SNSの表面的なデータだけでは見えない、インフルエンサーの裏側のデータをAIを用いて分析します。
フォロワーデータ分析: フォロワーの男女比、年代、興味関心（例：「ビューティー/コスメ」への興味が41.62%など）を詳細に分析し、貴社ブランドのターゲット層と本当にマッチしているかを判断します。
アクティブ率の把握: フォローしているだけで投稿に反応しない「非アクティブなユーザー」の割合を見抜き、本当に影響力のあるアカウントだけをリストアップします。
エンゲージメント分析: 投稿への「いいね」や「コメント」の質と量を分析し、フォロワーとの間に強い信頼関係が築けているかを確認します。
これらのデータを組み合わせることで、「フォロワー数が多いだけ」のインフルエンサーを排除し、貴社のブランドにとって財産となる「質の高いファン」を抱えるインフルエンサーだけを発見することが可能になります。
ステップ2：「ペルソナからの逆算」で、隠れた逸材を発掘する
さらにユニークなのが、「キーアカウント調査」というアプローチです。これは、従来の「インフルエンサーが誰をフォローしているか」ではなく、「貴社のターゲットとなる一般人が、共通して誰をフォローしているか」を割り出す、全く逆の発想です。
例えば、貴社のペルソナが「都内在住の20代社会人女性」だとします。そのペルソナに合致する一般ユーザーのアカウントを複数ピックアップし、彼女たちが共通してフォローし、強く支持しているインフルエンサーを発見するのです。
この方法なら、まだ世に広く知られていないものの、特定のコミュニティに絶大な影響力を持つ「隠れた逸材」を見つけ出すことができます。まさに、未来の熱狂的なファンへの最短ルートを切り拓くための、画期的なターゲティング手法と言えるでしょう。
次はあなたのブランドが、熱狂を生み出す番です
インフルエンサーマーケティングで成果が出ないと悩むとき、私たちはつい「どう依頼するか」という小手先のテクニックに走りがちです。しかし、本当に見直すべきは、その手前にある「誰と組むか」という戦略の視点です。
正しい「場所」で、正しい「パートナー」と組むことさえできれば、あなたのブランドが持つ「熱い想い」は、必ずや熱狂的なUGCの波となって、届けるべき人に届きます。
私たちは、大手代理店が手を差し伸べないような、情熱ある企業様の「かけこみ寺」でありたいと心から願っています。戦術に迷い、戦略の壁に突き当たった時、いつでもあなたの思考の伴走者になります。
もし、この記事を読んで、自社のインフルエンサー戦略を「選定」の視点からもう一度見つめ直したいと感じたら。あるいは、データに基づいた客観的なパートナー選びに興味を持たれたら。ぜひ一度、私たちの無料相談をご活用ください。私たちは、あなたのブランドの熱狂的なファンを共に創る、伴走パートナーです。
